株式会社 明和製作所

BLOG技術者ブログ

工具用モータについて

2022.12.08

 早いもので今年ももう12月、師走になってしまいました。先日11月の終わりの休みに小春日和につられて海を見に行ってきました。自宅から車で10分も走れば絶景のポイントが・・会社のある糸島は近頃TVでも良く取り上げられるようで、若干観光地化してしまっていますが、ここはまだ人が少なく快適でした。

                    糸島絶景スポット

 こんにちは前回に引き続き藤井がお送りします。このブログが世に出るころにはもう、サッカーW杯の予選が終わり、決勝トーナメントがはじまっている頃だと思います。さて、あなたのいち押しのあの国はトーナメントに進むことが出来ていますか??弊社ではみんなで予想を出し合い、当たったの外れたのと一喜一憂してW杯を2倍楽しんでいます。

 今回は明和製作所が提供できるモータとその用途について、皆様のお役に少しでも立てばと思いつつ、ブラシ付きの整流子モータ(≒工具用モータ)を中心に話を進めようと思います。・・と言いながら実はもうすでに過去のブログの「電動工具用モータユニット(パワーユニット)を利用した開発例」で、各種工具に使われているモータを写真とともに紹介していますし、モータの選定方法は「モータの選定について」で紹介しています。なのでもう書く事ないじゃん・・ですが、ここではその用途とモータの特性について、もう少し掘り下げて書いてみます。ま、早い話が工具については下図(工具用モータのS-T特性と用途の関係)になりますが・・。

            工具用モータのS-T特性と用途の関係

 工具を作られたり、使われたりされている皆様には上記の表の中におなじみの工具が入っているのではないでしょうか? ここにある工具(工具用モータ)はみな弊社で製作実績のあるものです。

 回転数の早い用途のものは、モータの回転を(減速機を使わず)そのまま使うことで仕事をさせるものから(代表用途:クリーナー、ミル、遠心分離機・・)高減速にして、回転数を低下させトルクを大きく使うもの(代表用途:ウインチ、ホイスト・・・)また、おなじみのドリル、ジスクグラインダー・・油圧ポンプ、カッター、ベンダーまで様々です。

        電動工具用モータ構造

 

 同じ電動工具関連のモータもこの表のように種類が多く、それぞれの用途更には工具の先端に付いている刃物でどのような仕事をするかで・・モータの特性も構造も違ってきます。

 ならば、工具用モータとして必要な条件は、いったい何でしょうか?やはり、(1)軽い、(2)小さい、(3)パワフルでしょうか?

 現在電動工具は小型のものからコードレスの工具へと変化してしまいましたが、従来よりこの3条件を満たすモータとして整流子モータが選ばれ長い間作られてきました。

 この条件を満たすためにモータは回転数をUPし、内蔵のファンで自冷することで小型ながら高出力を確保します。よって工具用モータの構造は右図のように自冷のためのファンがモータの内部にあり、外の空気を取り入れ自らの内部の熱を外へ逃がす構造になっています。元々手持ち工具では長時間の利用がないため一般的にモータの時間定格は長くても30分程度であり、ファンによる騒音よりも小型なのに短時間でパワフルに使えることに特化した仕様に仕上げられているわけです。

 パワーを上げるために無負荷の回転数はおおよそ上限で30000r/min位までのモータが使われています。またこのモータは逆に最低回転数(≒0r/min)時にトルクが最大となるため、ドリルなどを加工物に押し当てた状態から回し始める加工などの荒業が出来てしまうのです。

     工具用モータのS回転ーTトルク特性

 また、工具用モータの条件(4)として、それぞれの用途に合った構造をあげたいと思います。例えばジスクグラインダは砥石で溶接の後を削ったりしますが、削りカスの鉄粉が火花となり飛び散ります。当然モータの中にも入ってきますので絶縁劣化(製品寿命短縮)を起こしてしまう可能性がありますので、モータのコイルは特別にワニスだけではなく樹脂コーティングが施されたものを使ったりします。

 この辺のモータについてはCQ出版から「MOTORエレクトロニクス No.8」が販売されており、そのなかの第2章(直流用・交流用・交直両用がある「整流子モータ」の動作原理と使い方:弊社執筆)で詳細まで説明していますので、興味がある方は購読して頂ければと思います。

 上記しましたように、工具用モータはコードレス化から更にブラシレス化が進み、バッテリーと磁石の進化とともに大容量の工具にも使われ始めています。大まかにそれぞれの工具用モータについて比較をしてみると、下記表のようにになりそうです。

 電動工具は今後ますますブラシレスモータ化が加速すると思われます。そのためには電池及びマグネットの更なる高出力化が必要ですが、ここから先は更に画期的なものが出てくると言うのは、なかなか難しいのではと思われます。そこで弊社では「コア材にアモルファス」を使い・・という研究のお手伝いを国の補助金を頂きながら去年から進めています。詳細はまだ話せませんが・・そのうちお話しできる時が来たら、ここで報告したいと思います。

 画期的な軽いモータが出来そうな気がします・・次回に、良い報告が出来ればと思います。

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