株式会社 明和製作所

BLOG技術者ブログ

~新春夢放談:今後のモータ用途について~

2024.01.17

遅ればせながら、明けましておめでとうございます。今月のブログ担当T.S.です。

2024年は波乱の幕開けとなりましたね。能登半島で発生した大地震でお亡くなりになられた方々に謹んでお悔やみ申し上げますと共に、被災された方々には心よりお見舞い申し上げます。

さて、諸事情で発行が遅くなってしまいましたが、新春にふさわしい明るい話題をという事で、今回は“技術者ブログ”ではありますが普段の技術解説や担当業務紹介から一旦離れて、未来のモータ用途として普及が拡大しそうだなと思うものについて書いてみたいと思います。

モータ × 乗り物

電気で走る車=電車だったのは昔の話。CO2削減という社会要請、電池xモータの進化によって、乗り物の電動化はどんどん進んできており、バイク、自動車、トラック、バスは当然のこと、船、ドローン、そしていよいよ航空機の電動化も本格化しようとしています。

ただ電池のエネルギー密度は石油に比べて小さく、現実的に普及して行くにはモータよりも電源の技術革新がまだまだ必要です。自動車でも当面はバッテリーEVは小型短距離から、長距離・大型車はハイブリッド車やFCV燃料電池車などから導入が進んでいます。

航空機も地上の乗り物と同様にまずは小型短距離からということで、いわゆる"空飛ぶ車“(正確にはeVTOL垂直離着陸機)を2025年の関西万博で運行する事が計画されています。

明和製作所では2009年くらいから、電動バイクや超小型モビリティ向けの駆動モータの試作を行っていましたが、量産化には至らず現在は公道を走らない特殊モビリティである、草刈機や工事車両などニッチな作業機械の駆動用モータやハイブリッドシステムの発電機用モータ提供を行っています。

昨年明和製作所で実用化した、アモルファスIPMモータは更に小型化高効率化が求められるドローンや航空機にぴったりです。 駆動用だけでなく、ハイブリッドシステム用の発電機にも最適ですので、将来的にはそこにモータを提供していけるようになりたいですね。

ちなみに明和製作所取扱いの電動バイクMELMOについては、電動バイクのファブレスメーカーである(株)MEGMの技術・インフラサポートを行っています。

同社は業務配送用電動スクーターに特化、今年度は新製品を予定しています。

モータ × ゲーム(eスポーツ)

ご存じのように最近のゲームはコントローラーの進化やVR、ARなど現実世界との融合やが凄まじいですが、視覚だけでなく体感でリアリティを向上させる技術も進化していますね。私もゲーム好きの一人として、ゲーム業界の発展には注目しています。

レーシングゲームで使うインターフェースはゲーム内の車の状態を再現でき、スピンやクラッシュによってハンドルを取られるような感覚が体感できますし、ゲーム映像やバーチャル空間の映像や音を体感できるような装置(振動や回転、温度、匂い等)もあります。

最近では大規模な大会も開催されていたりeスポーツとしても注目され、将来はオリンピックの種目になるかもしれません。

また現実のプロスポーツ、例えば野球のトレーニング器具であるピッチングマシンなどでも実際のプロ投手の変化球をAI分析して全く同じ球筋を投げてくれるものもあり、実際に大リーグでは大谷祥平のスイーパーも再現され投手攻略トレーニングに活用されています。

これらではモータ自体の性能や効率以上に制御プログラムの向上がカギになってきますね。

■モータ × 日用品 例えば傘

傘といえば昔から骨組みに紙や布・ビニルなどを貼り付けた構造で雨を防ぐというのが一般的ですよね。

ただ昔と比べても現在の傘は構造的にはそれほど変わった印象はありません。

そこでモータを使用してジェット気流を発生させ円盤状に吹き出すことで、体に当たる前に雨粒を吹き飛ばしてしまうというのはどうでしょう?

布やビニルの部分をジェット気流に置き換えるイメージですね。

骨組みも必要ありませんし、びしょ濡れ状態で折りたたむ必要もなしです。

ただし、大雨や強風にも耐えられるか、持ち運ベル程度の重量か、人混みで使うと周りの人がびしょ濡れになるでしょうし、突然バッテリーが切れれば自分もびしょ濡れになるでしょう。

ちょっと考えただけでも問題は多いので実用レベルになるかは私もわかりません。

モータ ×家庭内機器 例えば自動ドア

施設や店舗等の人の出入りが多い場所が自動ドアなのはあたりまえですが、駅のホームドアやタクシーだけでなく自家用車の自動開閉ドアも一般的になってきていますね。

弊社でも工場のシートシャッター用の開閉機構を手掛けています。

ただまだまだ家の玄関ドアや家庭内のドアは手動で開閉するのが一般的ですね。

省エネから言うと、なんでも電動化してしまうのはどうかと言うのもあると思いますが、今後はAIインターフェースとの融合で、家庭内でも様々なもののリモート制御や自動化が、しかも回生エネルギーの活用でエネルギー消費も少なく、進んでいくのではないでしょうか。

電子錠の指紋認証や顔認証と連動して自動開閉する玄関ドアはもうあるかと思いますが、開閉するたびに、好きなアイドルや声優さんの声で「いってらっしゃい、おかえりなさい」の音声付きとか良いですね。(個人的な趣味が入ってすみません。)

玄関だけでなく、各部屋のドアも自動化すれば、ユニバーサルデザインの家になりますね!

以上私の初夢放談、実現性や会社の方針を反映したものではなく、あくまで個人的な見解ですので、担当外の理解不足、勉強不足の点はご容赦ください。

異論・反論、その他ご提案等ありましたら、ぜひお聞かせください。

最後に現実に戻りまして、明和製作所は、基本的に駆動機構のスペシャリストとして完成品メーカー様のお手伝いをする会社です。オリジナルの最終製品を作ってみたい、という願望はもちろんあるのですが、量産コスト、設備投資、販売マーケティング、サービスサポートなどまで手掛けるのは大変な事ですので、単独ではなくコラボで取り組めればと思っています。商品企画や設計仕様が固まっていない段階から、モータ仕様、減速機構、制御や通信までカスタム対応で、試作から量産までご協力させていただきます。

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