株式会社 明和製作所

BLOG技術者ブログ

開発動向

2020.12.03

始めましてJoeです。
私からはSR(Switched reluctance)モータとIPM(Interior Permanent Magnet)モータについて紹介します。

IPMモータを開発する以前からSRモータという磁石を使わないブラシレスモータの開発を進めていました。
2010年前後のレアアースの高騰を背景に注目を集めましたが、それが落ち着くと次第にその気運の高まりも冷めき、需給がタイトになり相場が上がるとまた注目を集めます。
ここ数年それを繰り返していますが、昨今はEV普及によるモータ需要の高まりと共に(右記は2020年11月の日刊工業新聞社の資料「3年ぶりレアアース高騰」)再び注目を集めています。
特徴としては磁石を使わないため強固で高速回転に強いのですが、回転子側の突極を固定子側の磁極が1相ずつ引き付けて回るためコアの鋼板に応力が発生し、引付けと反発でバランスが取れているPMモータに比べると振動・騒音が大きくなるのが欠点です。その半面磁石がないのでPMモータのようなコギングトルクは発生しません。
弊社では2010~2015年の産学官連携研究開発で効率向上と騒音低減に取り組みましたが、通常の3相モータと回路が異なり専用ドライバが必要になるため、ユーザーエンジニアにとってはとっつきにくいようです。
また通常の3相モータ用に比べてコストダウンや小型化のペースが遅いため、PMモータに比べるとニッチな存在になっているのですが、永久磁石を使いたくない用途や撹拌機等の高速回転が必要なユーザー様に採用いただいています。

そういった背景もあり、2015年くらいから磁石モータの中でも堅牢性が特徴のIPMモータの開発を開始し2019年に標準ラインアップを発表しています。
先ずは産業機器をターゲットとしてAC100V/200V系のモータとドライバ(125W~1.2kW)の開発を進めてきて、今では油圧ポンプ駆動用等への供給をしています。
最近ではDC24~72V系のモータとドライバの開発を進めていて、現在特殊車両用等で数社から試作のお引き合いをいただいています。DC駆動系では1kW前後のご要望が増えています。


もちろん様々な会社から多種多様なIPMモータが製造販売されていますが、我社の特徴としてはカスタマイズで小ロットでも対応できるところで、そこがユーザー様に受け入れられているのではないかと考えています。
また弊社では所内でダイカスト鋳造加工、減速機の設計製作・量産が可能のためモータだけでなくギヤードモータ等の提案が出来ますし、ドライバ・コントローラの設計も自社でやっていますので、色んな提案ができます。
例えばユーザー様の用途にちょうど良い出力のモータがないので高出力のモータを使っている、装置と標準モータをカップリングで接続していて無駄なスペースがある、標準のインバータとシーケンサを組み合わせて使用しているけどコンパクト化したい、などでお困りの場合は、ユーザー様にぴったりの提案ができるかも知れませんので、是非お声掛け下さい。

















現在目の前の課題はCAN通信等のソフト面のソリューションの提供で、ドライバに搭載できるように今後開発を進めていきますので、また機会があればご報告できればと思っています。
では、未だ早いですが皆様良い年をお迎えください。
またお会いいたしましょう。

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