株式会社 明和製作所

BLOG技術者ブログ

モータ製造現場 業務改善事例

2026.03.24

3回目の登場となります製造部のEDDIEです。
近年アナログレコードの人気が再燃してるみたいですね。CDが売れなくなりデジタル配信やサブスクの時代となりましたが、中古レコード店の増加や大手CDショップのアナログ専門コーナーなど盛り上がりを見せています。来日外国人がシティPOPレコードを買い漁る姿も普通になりました。

じつは私もコロナ禍をきっかけに数年間アナログ回帰をしていました。

しかし数十年ぶりに針を降ろした瞬間プツッ、ゴー、パチッのノイズに始まり、音が出ても、音ちっちゃ! 高音が出ていない篭った音に閉口・・・。だめだこりゃとカートリッジ(針)を買い替え、いやいやこんな音じゃダメ。と気が付けば4個も買い替えてプレーヤー本体価格の倍以上投資するはめに。

カートリッジにはMM(MovingMagnet)とMC(MovingCoil)の2種類があります。私は当初MMを購入。MCに手を出すつもりが、物価上昇で欲しかった4万円のカートリッジが倍の値段に・・・。
しかし結局、アナログでは女性ヴォーカルの艶やかさ、シンバルの澄み切った音やリバーブの消え入りがデジタルには叶わないと感じてアナログ収集を辞めました。

その間買い集めたレコードは200枚位あるので●ook Offに売りに行ったら、買取価格はなんと¥50から高くても¥200! 買取不可もしばしば。 売るのも辞めて持ち帰り、今では場所取るばかりのお荷物状態となっています。。 というオチでお粗末さまでした。(汗)

組立試験装置搬入・設置

さてつい先日、9月のブログ「整流子モータ試験装置の刷新と品質・生産性向上」でご紹介した、<完成モータ用エージング装置>と<完成モータ試験機>の搬入設置が完了し、順調に稼働開始しています。30年来の巨大なアナログ装置が、コンパクトで自動運転自動記録してくれるデジタルシステムに入れ替わりました。

計画手配は品質保証課と生産技術課が中心になって行われましたが、実際に使用するのは私が管轄している工作課組立班になります。

旧設備 搬出

新装置 設置後

社長からは、導入後の製造ラインレイアウト変更や、これを生かした生産性向上について書いてくれと依頼されたのですが、まだ日が浅くそれについては次回のお題とさせていただき、今回は定期的に行っている現場業務改善による作業時間の短縮事例を紹介させていただきます。

弊社では機械加工~巻線~組立・試験までの一貫生産体制を取っていますが、組立の前段階でのギア組み(減速機のアセンブリー)や社内アルミダイカスト工程で生産されたギヤケースやモータフレームの塗装も行っています。今回は塗装工程の改善事例です。

塗装マスキング工程改善

ご存じかと思いますが、マスキングとは塗装が乗ってはいけないところをカバーすることです。
自動車のボディーのような全部塗装やロボットが塗装。。。なんてことは弊社では無く、人手によるスプレーガン塗装を2基の塗装ブースと、直結した約50㎡のオーバーヘッド乾燥装置で行っています。

ケース内面、特にベアリング装着部など塗料が付着してはいけない箇所に、一品ごとにすべてマスキングが必要です。その際マスキングテープを使用するのが一般的なやり方です。

今回は、弊社としては纏まった量の1ロット200コ程度の生産品において、マスキングの手法と治具の工夫で作業時間の削減とその後の手直し処理を無くした事例です。

改善アイデア①:2個セット&マスキングテープ廃止

この部品は建設用特殊レンチのモータ軸とベアリング部分を支えるいわゆるブラケットですが、砂型鋳物ではなく、精度の高いアルミダイカスト製品なので、2つを向かえ合わせに固定して蓋をしてしまう事で、2個いっぺんに外側だけ塗装することを思いつきました。

問題点

しかしやってみると、人の手でピシャリ合わせるのは結構大変で調整に手間暇がかかり、適当に合わせるだけだと微妙にズレて塗装が入り込み、後から修正作業が必要になります。

また位置合わせを正確にしても、ネジ締め固定で回転方向にずれ動く事がわかりました。

改善アイデア②:取り付けガイド

本来は量産開始前に作業手法や治具を用意しておくべきことは重々承知しておりますが、弊社では小ロット試作から開始し、量が増えてくるタイミングで作業者から要望が出て改善というパターンが多いのです。

仕上げ面を避けたところを基準に、案内ガイドで合わせることにしました。
治具の詳細は細かい話ですが、弊社のノウハウなのでイメージだけで失礼します。

次に、合わせにズレを起こさず簡単にねじ締めが出来ないかと考えて、ラチェットのコマを使ったナットの固定装置を考えました。これにもちょっとした企業秘密があります。

③塗装剥がれの発生と解決

これなら合わせにズレがなく簡単にネジ締めも出来る。これで完成と思いきや、ピタっと接合したことで、逆にパカッと外したら塗装が片側に持っていかれるという事象が発生し、頭を抱えました。

これではまた補修塗作業が増えて元の木阿弥。塗装が剥がれない何か良い方法はないかな~。。

閃け~閃け~ 閃いた!
ある方法を思いつき実践。 1回目改良・・・だいぶ良くなった。でもまだ完璧じゃない。
2回目改良 開け~ゴマ! 今度はOK これでうまくいきました!!

今ではほぼ100%ストレスフリーできれいに分離するようになりました。

これまで苦労していた ①向かえ合わせの取り付け ②ずれて塗装が乗った場所の仕上げ ③剥がれ補修塗り ①の取り付けは治具を使って1回30秒以上の時間短縮。 ②の仕上げは無くなり③の補修塗りも無くすことが出来ました。 合わせ技で大幅な作業改善になりました。

弊社の場合、生産量が限られ年間数万円程度の原低にしかならないのがつらいところですが、こういう工夫の密かな愉しみが、この仕事を数十年やっても飽きない理由かも知れません。。

最後にある有名な歌詞をもじって 「 紅(KURENAI)に染まらないこの製品、手直しすることはそうは無い。 もう二度とやりたくないこの想い。 これからも治具をつくり改善し続ける 」

ヘビメタへの想いは高市首相にも負けません。いやモノづくりへの思いでした。(-_-;)

(ホワイトハウス公式ホームページより転載)

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